ソーシャルメディア時代のリスクマネジメント

ソーシャルメディア関連を専門とするリスクコンサルタントが、企業のリスクマネジメントについて書いています。

「デマ」リスクに対する備え

ネット炎上では時に、ネットユーザーの勘違いや意図的なデマなどで、無関係な第三者にまで火の手が押し寄せることがあります。

 

たとえば、ある事件の容疑者の勤め先と誤認されてしまった企業が、その容疑者と全く無関係であるにもかかわらず、ネット上で誹謗中傷を受けたり、その誤った情報を真に受けた人からの嫌がらせを受けるなどしたケースがあります。

 

東名高速あおり運転事故でデマ書き込み、11人書類送検 被害社長は民事訴訟検討「転載した人も同罪」

 

このようなデマは一度広がると、それを訂正したり打ち消したりするのが非常に大変です。

このため、デマが広がる前に先手を打つことが重要です。

その「先手を打つ」のお手本のような事例が、20191月に発生しました。

 

通信教育「Z会」がNGT事件との関与否定を発表

 

ソーシャルメディア時代以前であれば、これは過剰な反応であるかもしれません。

しかしながら、ソーシャルメディアでは誰もが不規則に情報を発信でき、しかもそれが一瞬で拡散するリスクも存在するため、デマが発生する前に先手を打ってリスクを低減することには大きな意味があります。

 

 

もちろん、このような事件絡みばかりでなく、自社のサービスや商品に関するデマが流布するという場合もあります。

 

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このようなデマは、発生前に予測することは難しい場合も多々ありますが、初期段階で手を打てれば、それ以上拡散するのを防ぐことができます。

特に、悪意をもってデマを拡散するケースではなく、正義感や義憤に駆られてデマを拡散してしまうようなケースには、初期段階で対処することでかなりの効果を上げることが予想できます。

 

なぜかというと、デマが大きく広がる前にオフィシャルな情報が発表されると、デマを発信した人に対して、他のネットユーザーが「それは間違った情報である」と個別にツッコミを入れてくれるからです。ツッコミを受けた側は、正義感や義憤に駆られての発信ですから、その情報がデマであればそれ以上の拡散を止めるわけです。

 

それが、デマが大きく広がった後では、ツッコミを入れる側も手が回らず、逐一個別にツッコミを入れるということが難しくなるので、デマの抑制効果が相対的に小さくなってしまうわけです。

 

 

では、早い段階でこのような対策を取るには、どうすれば良いのでしょうか。

 

まず第一に、デマの兆しを早期に発見することが重要です。存在を認知できなければ、対策のしようがありません。

このためには、日頃から、自社の社名や商品名、サービス名などでエゴサーチをおこなう必要があります。

 

第二に、エゴサーチで拾った情報に対して的確にリスク評価をし、必要に応じた対処を行う体制が必要です。

せっかく情報を拾っても、それに対して的確に対処できなければ意味がありません。

 

 

このような体制については、本ブログで、【ソーシャルリスクマネジメント体制を作れ!】 として記事を随時アップしていきますので、是非ご笑覧ください。